特集 花粉症診療は変わったか?
花粉症治療に関する最近の話題
重症花粉症に対する生物学的製剤の有用性と課題
平野 康次郎
1
Kojiro Hirano
1
1昭和大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座
キーワード:
花粉症
,
生物学的製剤
,
omalizumab
Keyword:
花粉症
,
生物学的製剤
,
omalizumab
pp.55-59
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000012
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はじめに
2020年版「鼻アレルギー診療ガイドライン」において,スギ花粉症の有病率は2008年の26.5%から2019年には38.8%と増加した1)。重症度分類によって分類すると52.9%が重症,または最重症に分類され2),スギ花粉症患者が増加していること,重症スギ花粉症患者が多いことを再確認させられた。重症花粉症患者はQOLを大きく損なうことや,社会経済的に損失が生まれることがわかっている。
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