Japanese
English
特集 腎疾患の診断と治療 最前線
VI.各論5:泌尿器疾患(診断と治療)
5.前立腺癌
Diagnosis and treatment of prostate cancer
村岡 聡
1
,
原 勲
1
Muraoka Satoshi
1
,
Hara Isao
1
1和歌山県立医科大学泌尿器科
キーワード:
prostate cancer
,
diagnosis
,
treatment
Keyword:
prostate cancer
,
diagnosis
,
treatment
pp.429-433
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001643
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1 はじめに
わが国の前立腺癌罹患数は増加を続けており,厚生労働省と国立がん研究センターにより公表された2019年の全国がん登録では,前立腺癌患者は94,748人と男性の部位別がん罹患率1位となっている。粗罹患率は75~79歳でピークとなり,人口10万人に対して660.8人ときわめて高い値であり,前立腺癌は典型的な高齢者の癌といえる。前立腺癌の予後は他癌種に比較し良好であり,5年生存率は限局性癌で99%以上,遠隔転移症例でも53.4%とされている。一方で,薬物療法抵抗性となった転移性去勢抵抗性前立腺癌の予後は3年程度1)とされており,過剰診断を避けつつ,早期の診断および適切な治療選択が必要と考えられる。今回,男性における主要な癌の1つである前立腺癌の診断と治療について概説する。
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