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特集 腎疾患の診断と治療 最前線
I.総論:症候と検査値異常からみた診断へのアプローチ
5.高ナトリウム血症,低ナトリウム血症
Hypernatremia and hyponatremia
長浜 正彦
1
Nagahama Masahiko
1
1聖路加国際病院腎臓内科
キーワード:
抗利尿ホルモン
,
浸透圧性脱髄症候群(osmotic demyelination syndrome:ODS)
,
Translocational hyponatremia:移行性低ナトリウム血症
Keyword:
抗利尿ホルモン
,
浸透圧性脱髄症候群(osmotic demyelination syndrome:ODS)
,
Translocational hyponatremia:移行性低ナトリウム血症
pp.25-30
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001569
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1 高ナトリウム血症
1 はじめに
高ナトリウム(Na)血症は,血清Na濃度が145 mEq/L以上になる状態を指し,主に水分の喪失やNaの過剰摂取が原因となる。健常者では,Na負荷や水分喪失があった場合,口渇中枢が刺激されて自然と飲水行動が起こるため,高ナトリウム血症に至ることは稀である。しかし,臨床で高ナトリウム血症に遭遇するのは,口渇中枢や意識障害のために適切に水分を摂取できない患者がほとんどである。特に,乳幼児や脳梗塞後の高齢者に多くみられる。
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