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特集 AIことはじめ
各論
臨床診断におけるAI活用
AI usage in clinical diagnosis
志水 太郎
1
SHIMIZU Taro
1
1獨協医科大学総合診療医学
キーワード:
診断エラー
,
診断の質
,
臨床意思決定支援システム
,
AI
,
診断推論
Keyword:
診断エラー
,
診断の質
,
臨床意思決定支援システム
,
AI
,
診断推論
pp.584-588
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001503
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はじめに:診断支援システムが重要となる文脈~診断エラーとは何か
今回のテーマは診断である。診断は常にエラーのリスクを伴う。実は診断エラーは患者安全全体における最大規模の脅威とされている1)。米国での最近の研究であるが,成人患者の約5%が,毎年外来診療で診断エラーを経験していると推定されるという事実は驚嘆に値する2)。その予後も軽視できるものではなく,同じ研究で,これらの診断エラーの33%が「重大な永久的損傷」または「即時もしくは避けられない死亡」をもたらしていることが判明している2)。世界保健機関(WHO)も近年,プライマリケアにおける安全性と診断精度の重要性を指摘しており3),実際筆者も参画するWHO/World Patient Safety Day 2024のテーマはimproving diagnostic safetyというように,話題としても世界の中心的なものとなっている。
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