Japanese
English
特集 新型コロナウイルス感染症の検証―腎疾患診療を中心に
ワクチン接種関連および予防
免疫抑制療法治療中患者の感染リスクとワクチン接種
Risk of infection and vaccination for COVID-19 of patients with kidney diseases on immunosuppressive therapies
西脇 宏樹
1,2
,
米村 耀
2
,
河嶋 英里
3
,
及川 愛
1
NISHIWAKI Hiroki
1,2
,
YONEMURA Hikaru
2
,
KAWASHIMA Eri
3
,
OIKAWA Megumi
1
1昭和大学藤が丘病院内科系診療センター内科(腎臓)
2イリノイ大学シカゴ校腎臓内科
3昭和大学藤が丘リハビリテーション病院 内科・内部障害リハビリ部門
キーワード:
免疫抑制療法
,
ワクチン
,
腎疾患
,
COVID-19
Keyword:
免疫抑制療法
,
ワクチン
,
腎疾患
,
COVID-19
pp.499-503
発行日 2023年10月25日
Published Date 2023/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000916
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はじめに
まず,この稿で取り扱う問題について整理する。
この記事のテーマは『「免疫抑制薬治療中患者」の「感染リスク」と「ワクチン接種」』であるが,ここでは対象を腎領域にかかわる免疫抑制薬を使用する患者を対象とし,想定する患者は,つまり糸球体疾患やネフローゼ症候群,全身性エリテマトーデスsystemic lupus erythematosus:SLE)や血管炎など,高頻度に腎病変を発症しかつ治療の中心に免疫抑制療法を用いる患者,または腎移植患者とし,この集団におけるCOVID-19の「感染リスク」と,この集団における「SARS-CoV-2ワクチン」にまつわる項目について概説することとする。また,ここで「感染リスク」という語は発症のリスクを指しているのか,重症化のリスクを指しているのか曖昧になるので,以下これらを可能な限り分けて論じる。
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