Japanese
English
特集 CKD-MBDの新しい潮流
CKD-MBD治療
骨粗鬆症治療 骨形成促進薬(テリパラチド)
Osteogenesis promoter:Teriparatide
乳原 善文
1
,
住田 圭一
1
CHICHIHARA Yoshifumi
1
,
SUMIDA Keiichi
1
1虎の門病院分院腎センター内科
キーワード:
テリパラチド
,
PTH製剤
,
骨密度
,
CKD-MBD
Keyword:
テリパラチド
,
PTH製剤
,
骨密度
,
CKD-MBD
pp.366-369
発行日 2023年9月25日
Published Date 2023/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000883
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はじめに
慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者において,ミネラル障害や骨疾患は一般的な合併症であり,特に血液透析患者では,低回転型骨疾患(adynamic bone disease:ABD)は頻度の高い骨疾患であり1),骨折の主要な危険因子を構成している2)。しかし,血液透析患者のABDに対しての治療法としてはカルシウム製剤や活性型ビタミンD3製剤などが用いられているが十分でなかった3)。ヒト副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)の組み換え(1-34)N末端領域であるテリパラチドは,骨粗鬆症の治療薬としてよく知られており,閉経後の女性骨粗鬆症患者において,毎日20μgまたは週1回56.5μgの投与で骨折リスクを低減することが報告されている4,5)。しかし,副甲状腺機能低下症の血液透析患者に対する治療法についてのコンセンサスはなかった。次に述べるようにSumidaらは週1回56.5μg投与のテリパラチドの有効性を,副甲状腺機能低下症で骨量が少ない血液透析患者を対象に検証した。
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