Japanese
English
特集 急性腎障害(AKI)
各論―AKIの病態とその対応
膠原病とAKI
Connective tissue disease and acute kidney injury
廣村 桂樹
1
HIROMURA Keiju
1
1群馬大学大学院医学系研究科腎臓・リウマチ内科学
キーワード:
ループス腎炎
,
血栓性微小血管症
,
強皮症腎クリーゼ
,
劇症型抗リン脂質抗体症候群
,
尿細管間質性腎炎
Keyword:
ループス腎炎
,
血栓性微小血管症
,
強皮症腎クリーゼ
,
劇症型抗リン脂質抗体症候群
,
尿細管間質性腎炎
pp.63-68
発行日 2023年1月25日
Published Date 2023/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000582
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はじめに
膠原病(膠原病類縁疾患も含む)では,しばしば腎臓が標的臓器になる。緩徐な腎機能低下を示すこともあるが,急速に腎機能低下をきたし,急性腎障害(acute kidney injury:AKI)あるいは急速進行性糸球体腎炎(rapidly progressive glomerulonephritis:RPGN)をしばしば呈する。AKIは「数日間での血清クレアチニン(Cr)上昇,または数時間での尿量低下」,RPGNは「蛋白尿や血尿を伴い数週~数カ月の腎機能低下」を示す病態と定義される。前者は尿細管間質障害,後者は糸球体障害が背景にあることが多いが,臨床症候に基づく病名であり,オーバーラップする。例えば,RPGNとして代表的な壊死性半月体形成性糸球体腎炎を伴う顕微鏡的多発血管炎では,AKIの定義を満たすことも多い。
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