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増刊号 腎代替療法のすべて
【第4章 血液透析,血液透析濾過】
13 血液浄化療法における感染管理 ⑤透析室の感染管理と患者治療 1)空気・飛沫感染(新型コロナウイルス・インフルエンザ・結核)
Airborne infection and droplet infection:severe acute respiratory syndrome coronavirus 2, influenza, tuberculosis
石岡 邦啓
1
,
小林 修三
1
Ishioka Kunihiro
1
,
Kobayashi Shuzo
1
1湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター
キーワード:
新型コロナウイルス
,
インフルエンザ
,
結核
,
透析
Keyword:
新型コロナウイルス
,
インフルエンザ
,
結核
,
透析
pp.326-331
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000452
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はじめに
わが国の各透析施設では,「透析施設における標準的な透析操作と感染予防に関するガイドライン」1)に準拠した厳格な感染対策がすでに行われている。それゆえ,透析室内にて同時に大人数での透析治療を行うにもかかわらず,各種感染は抑えられている。わが国では2020年1月に検出された新型コロナウイルスについて,感染対策に加え,国内のワクチン接種の普及・拡大と併せて,透析患者のCOVID-19患者数の増加は抑えられてきたが,2021年12月23日時点では2,676人,死亡者は423人まで増加している2)。透析患者は健常人と比べて,ワクチンによる抗体陽性化率は同程度ではあるが抗体価は有意に低く3),ワクチンの効果を過信することはできないゆえ,感染予防対策は重要である。本稿では,新型コロナウイルス,インフルエンザ,結核について透析室における感染予防対策・治療について各論を述べていく。
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