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特集 腎疾患における臨床研究の進歩
【臨床研究の実践】
臨床疫学の起源と未来―William Oslerに源を発する患者中心研究の水脈
Origin of clinical epidemiology and its future perspective―Water vein of patient-centerd research with its origin from Sir WIlliam Osler
福原 俊一
1,2
FUKUHARA Shunichi
1,2
1京都大学
2Johns Hopkins大学
キーワード:
臨床疫学
,
Johns Hopkins University
,
William Osler
,
患者中心研究
,
DOPPS
Keyword:
臨床疫学
,
Johns Hopkins University
,
William Osler
,
患者中心研究
,
DOPPS
pp.299-306
発行日 2022年9月25日
Published Date 2022/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000282
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はじめに
本稿では,世界の臨床疫学の起源と発展の歴史を振り返りながら,今後の日本の臨床疫学の未来を展望したい。「臨床疫学」には明確な定義はないが,本稿では,臨床疫学を「臨床家が診療現場において想起する未解決かつ切実なリサーチ・クエスチョンに科学的に答えるための患者(集団)を対象とした一連の定量的研究」として扱うことにする。臨床疫学の起源を,Snowによるコレラ研究など古典的疫学研究の歴史に求める解説がみられるが,本稿では触れず他書に譲りたい。臨床家が中心となって考案・実施され,臨床に還元される研究であることこそが,臨床疫学の最大の特徴であると筆者は捉えているからである。
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