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特集 ネフローゼ症候群update
【合併症と対策】
急性腎障害
Acute kidney injury complicating nephrotic syndrome of minimal change disease
吉田 圭佑
1
,
市川 大介
1
YOSHIDA Keisuke
1
,
ICHIKAWA Daisuke
1
1聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科
キーワード:
急性腎障害
,
急性尿細管障害
,
濾過率の低下
,
糸球体毛細血管の透過性低下
Keyword:
急性腎障害
,
急性尿細管障害
,
濾過率の低下
,
糸球体毛細血管の透過性低下
pp.756-759
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000150
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はじめに
ネフローゼ症候群における急性腎障害(acute kidney injury:AKI)は臨床上,注意しなければならない合併症の1つである。比較的頻繁な合併症である一方で,独立して死亡や慢性腎臓病(CKD)といった有害事象のリスク増加に影響を及ぼしている。AKIはネフローゼ症候群が寛解に至るまでの時間を延長させる要因であることが示されており,わが国からの報告では微小変化型ネフローゼ症候群(minimal change nephrotic syndrome:MCNS/minimal change disease:MCD)53例中20例(37.7%)にAKIを認め,AKI発症群は4週以内の完全寛解達成率を64%低下させることが明らかにされている1)。
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