【Note】胃底腺型胃癌のESD後追加手術の適応は，通常の早期胃癌と同じと考えてよいか？

Gastric adenocarcinoma of fundic gland type: Can the indication for additional surgery after ESD be considered the same as in cases of common type of gastric carcinoma?

はじめに

　胃底腺型腺癌（gastric adenocarcinoma of fundic gland type：GA-FG）は，2010年に筆者らが胃癌の新しい組織型として提唱し，当初は低異型度で予後良好な腫瘍として報告した^1）。その後，Helicobacter pylori（H. pylori，以下ピロリ）感染とは無関係に発生することも判明し，近年多くの症例が発見され，より高悪性度と考えられる胃底腺粘膜型腺癌（gastric adenocarcinoma of fundic gland mucosa type：GA-FGM）もみられるようになってきた。しかしながら，胃底腺型胃癌に対する内視鏡治療適応基準は胃癌治療ガイドラインどおりでよいか，特殊型胃癌なので一般型とは異なる基準でよいのかは決まっていない。