Japanese
English
特集 大腸内視鏡 挿入・観察 A to Z
[大腸内視鏡挿入の基本スタンス]
腕力に頼らない大腸内視鏡挿入法
Labor-saving intubation technique
結城 美佳
1
,
國富 美由
1
,
宋本 暁承
1
,
石飛 ひとみ
1
,
中島 さやか
1
,
新垣 昌利
1
,
駒澤 慶憲
1
Mika Yuki
1
,
Miyu Kunitomi
1
,
Akitsugu Soumoto
1
,
Hitomi Ishitobi
1
,
Sayaka Nakashima
1
,
Masatoshi Arakaki
1
,
Yoshinori Komazawa
1
1出雲徳洲会病院消化器内科
キーワード:
パワーレス挿入法
,
狙いは「ン」
,
内視鏡操作部ネックの位置
Keyword:
パワーレス挿入法
,
狙いは「ン」
,
内視鏡操作部ネックの位置
pp.325-329
発行日 2025年3月25日
Published Date 2025/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001904
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はじめに
そもそも大腸内視鏡に腕力は使わない,と思われるかもしれないが,具体的に上部消化管内視鏡検査と大腸内視鏡検査を考えたとき大腸のほうが疲れる,と思われた先生も少なからずおられると思う。今回解説する挿入法は,内視鏡を捻(ひね)りながら押し引きする動作から右手を解放するという意味で腕力に頼らない「パワーレス挿入法1)」として,もとは女性内視鏡医に向けて発信していたものであるが,男性医師へも楽に大腸内視鏡検査ができる方法として大腸内視鏡検査数が増える今後に向けて有用な手法と考える。内視鏡医の手に力がかからず無理がないということは,腸管にも無理な力が伝わらず,苦痛が少なく安全な検査と考える。上手な術者の検査や処置をみると,力むことなく本当に簡単そうに内視鏡を操っており,誰にでも簡単にできそうに見える視野を作り出すことこそ達人たる所以である。何事においても力みは無用で無理のない内視鏡操作を目指すのが重要である。

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