特集 大腸内視鏡スキルアップ-挿入から診断まで
総論 大腸内視鏡挿入法・診断法のスキルアップ
斎藤 豊
1
,
牧口 茉衣
,
高丸 博之
,
山田 真善
,
関口 正宇
,
坂本 琢
,
中村 佳子
,
角川 康夫
,
松田 尚久
1国立がん研究センター中央病院 内視鏡科
キーワード:
Indigo Carmine
,
画像強調
,
結腸
,
大腸内視鏡法
,
大腸疾患
,
直腸
,
インサフレーション
,
狭帯域光観察
,
腸洗浄
Keyword:
Colon
,
Insufflation
,
Indigo Carmine
,
Image Enhancement
,
Colonoscopy
,
Rectum
,
Narrow Band Imaging
pp.1502-1507
発行日 2021年10月25日
Published Date 2021/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2022017427
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「大腸内視鏡は挿入に始まり、挿入に終わる」といわれたこともあるが、最近の機器の進歩により、挿入法の習得は以前と比べてかなり短期間で済むようになっていると感じる。挿入は経験の数ももちろん重要であるが、究極的には数ではなく質であると考える。癒着や結腸過長例など完全な短縮が困難な症例もあり、その場合も完全にループを作成する前の段階でループ解除するといった工夫が重要である。また大腸内視鏡は回盲部まで挿入してからが腫瘍発見とその診断の始まりとなる。ADRが1%低下すると、PCCRC(いわゆる見逃し癌)が3%増えるという報告もある。病変を発見すると同時に瞬時に質的診断を行い、さらに治療方針の選択、2cm以下の腫瘍であればその場で内視鏡治療まで完結する知識と技術が求められるが、最近ではAIが病変の発見と診断のサポートをしてくれる時代となっている。
Copyright© 2021 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.