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特集 大腸T1癌の診断と治療―内視鏡医・外科医・病理医のクロストーク―
[各論 診断:大腸T1癌の内視鏡診断]
EUS/CTコロノグラフィー
Diagnosis of T1 colorectal cancer by EUS and CT colonography
小林 清典
1
,
金澤 潤
2
,
別當 朋広
2
,
池原 久朝
2
,
横山 薫
2
,
三枝 信
3
Kiyonori Kobayashi
1
,
Zyun Kanazawa
2
,
Tomohiro Betto
2
,
Hisatomo Ikehara
2
,
Kaoru Yokoyama
2
,
Makoto Saegusa
3
1北里大学医学部新世紀医療開発センター
2北里大学医学部消化器内科学
3北里大学医学部病理部
キーワード:
大腸T1癌
,
EUS
,
CTコロノグラフィー
Keyword:
大腸T1癌
,
EUS
,
CTコロノグラフィー
pp.43-49
発行日 2023年1月25日
Published Date 2023/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000588
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はじめに
大腸癌のなかでpT1癌は,治療法の選択という面では内視鏡的摘除と外科手術の境界病変である。周知のようにpT1癌のなかで,粘膜下層での癌浸潤距離が1,000μm未満のpT1a癌は,リンパ節などへの転移がきわめて稀であるため内視鏡的摘除の適応になる。しかし粘膜下層での癌浸潤距離が1,000μm以上のpT1b癌は,10~15%程度にリンパ節転移を認めることから,リンパ節郭清を伴う外科手術の適応になる。したがって大腸pT1癌の内視鏡診断においては,pT1a癌とpT1b癌を正確に鑑別することが必要で,過小・過剰治療を防ぎ,患者のQOLの維持という面でも重要である。
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