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特集 表在型食道扁平上皮癌―内視鏡診断と治療update―
[各論 表在型食道扁平上皮癌の内視鏡診断]
表在型食道扁平上皮癌の拡大観察の基本
Basics of observation of superficial esophageal squamous cell carcinoma with magnifying endoscopy
竹内 学
1
,
高綱 将史
1
,
土井 智裕
1
,
夏井 大輝
1
,
神保 遼
1
,
永山 逸夫
1
,
盛田 景介
1
,
小林 雄司
1
,
吉川 成一
1
,
薄田 浩幸
2
,
加藤 卓
3
,
味岡 洋一
3
Manabu Takeuchi
1
,
Masafumi Takatsuna
1
,
Tomohiro Doi
1
,
Hiroki Natsui
1
,
Ryo Jinbo
1
,
Itsuo Nagayama
1
,
Keisuke Morita
1
,
Yuji Kobayashi
1
,
Seiichi Yoshikawa
1
,
Hiroyuki Usuda
2
,
Takashi Kato
3
,
Yoichi Ajioka
3
1長岡赤十字病院消化器内科
2長岡赤十字病院病理診断部
3新潟大学大学院医歯学総合研究科分子・診断病理学分野
キーワード:
食道癌
,
食道扁平上皮癌
,
拡大内視鏡
,
日本食道学会拡大内視鏡分類
Keyword:
食道癌
,
食道扁平上皮癌
,
拡大内視鏡
,
日本食道学会拡大内視鏡分類
pp.1809-1816
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000529
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要旨
表在型食道扁平上皮癌の拡大内視鏡観察においてまず重要なことは,病変を詳細に観察し,きれいな画像を得ることである。そのためには,食道内をよく洗浄したうえで出血に注意しさまざまな観察条件で撮影する。弱拡大観察より徐々に倍率を上げ,必要な部分では強拡大観察する。そのうえで日本食道学会拡大内視鏡分類(JES-SCC分類)による血管診断を行う。B1血管やB3血管は弱拡大観察で診断可能であるが,B2血管では典型的な樹枝状や多重状を呈する所見以外に深達度がT1a-LPM程度の波打つようなループの名残を呈し,血管径が比較的細い所見もあるため注意深い観察が必要である。また炎症を反映するB2i血管やT1b-SM2の可能性のあるB2血管を伴う0-Ⅰ型や10mmを超えるB2血管領域も深達度診断を誤診しないためには重要な所見と考える。
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