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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅲ. 陥凹を呈する病変
2. 上皮性・腫瘍性陥凹病変
進行胃癌(2型,3型)
Advance cancer (Type2&3)
土橋 昭
1
,
会澤 大介
1
,
加藤 正之
1
Akira DOBASHI
1
,
Daisuke AIZAWA
1
,
Masayuki KATO
1
1東京慈恵会医科大学内視鏡医学講座
キーワード:
進行胃癌
,
2型
,
3型
Keyword:
進行胃癌
,
2型
,
3型
pp.230-231
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000431
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疾患の概要
日本胃癌学会の「胃癌取扱い規約 第15版」による胃癌の肉眼分類では,固有筋層以深に癌腫が及んでいる場合に多く示す肉眼形態を「進行型」としている1)。特に,2型進行癌(潰瘍限局型)は潰瘍を形成し,潰瘍をとりまく胃壁が肥厚し周囲粘膜との境界が比較的明瞭な周堤を形成したものと定義されている。一方で,3型(潰瘍浸潤型)は,潰瘍を形成し,潰瘍をとりまく胃壁が肥厚し周囲粘膜との境界が不明瞭な周堤を形成したものと定義されている。2型,3型の肉眼形態を示す胃癌は,進行胃癌の約70%を占め,日常診療で遭遇する機会も多い2)。潰瘍を有する胃癌の肉眼型を評価する際,周堤と周囲粘膜との境界が問題となるが,明瞭か不明瞭かの評価が困難な場合や内視鏡観察下に診断した癌の浸潤範囲と病理組織学的な癌の境界が必ずしも一致せず,内視鏡診断と病理診断が乖離することも少なくない。
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