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特集 胃癌内視鏡診断の最新ムーブメント―H. pylori陰性胃癌のすべて
[各論 H. pylori未感染胃癌]
白色調隆起を呈する腺窩上皮型胃癌
Gastric adenocarcinoma of foveolar type presenting with whitish elevation
田中 匡実
1
,
菊池 大輔
1
,
中山 敦仁
2
,
佐藤 順一朗
3
,
平野 多紀
1
,
野村 浩介
1
,
團 宣博
1
,
高澤 豊
3
,
布袋屋 修
1
Masami Tanaka
1
,
Daisuke Kikuchi
1
,
Atsuhito Nakayama
2
,
Junichiro Satoh
3
,
Kazuki Hirano
1
,
Kosuke Nomura
1
,
Nobuhiro Dan
1
,
Yutaka Takazawa
3
,
Shu Hoteya
1
1虎の門病院消化器内科
2東京大学大学院医学研究科人体病理学・病理診断学教室
3虎の門病院病理診断科
キーワード:
Helicobacter pylori未感染
,
腺窩上皮型胃癌
,
白色扁平隆起
Keyword:
Helicobacter pylori未感染
,
腺窩上皮型胃癌
,
白色扁平隆起
pp.242-246
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000050
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Ⅰ.疾患の概要
これまでHelicobacter pylori(H. pylori)未感染では胃癌は生じないとされていた1)が,近年H. pylori未感染でも数は少ないものの一定数の胃癌が発生することが報告されている2)。H. pylori未感染胃癌は5種類程度に分類されるが3, 4),そのなかに,体部~穹窿部のうち特に大彎に白色扁平隆起性病変を認める(図1)ものがある。このタイプの腫瘍は内視鏡的には大腸の側方発育型腫瘍(LST)様の所見を呈する病変であり,このような病変に関してはYamadaら5)が,H. pylori未感染の胃粘膜に生じる腫瘍として報告している。
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