特集 胃癌診断を極める
遺伝性腫瘍疾患を背景に生じる胃癌の内視鏡診断 遺伝性腫瘍疾患を背景に生じる胃癌の内視鏡診断 遺伝性びまん型胃癌を中心に
中島 健
1
,
河内 洋
,
並河 健
,
吉水 祥一
,
藤崎 順子
1がん研有明病院 臨床遺伝医療部
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
遺伝性疾患
,
生検
,
変異
,
遺伝学的検査
,
E-Cadherins
Keyword:
Biopsy
,
Stomach Neoplasms
,
Genetic Testing
,
Gastroscopy
,
Mutation
,
Genetic Diseases, Inborn
,
CDH1 Protein, Human
pp.144-151
発行日 2020年1月25日
Published Date 2020/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020257089
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HP除菌時代を迎え、HP感染関連胃癌は今後おそらく減少する。次のリスク因子として、遺伝学的要因を考慮する必要がある。内視鏡による胃癌診断の方法も、胃粘膜萎縮の程度・範囲に留意する方法に加え、今後は、胃粘膜萎縮のない患者のなかに紛れ込んでいるかもしれない遺伝性胃癌や他の遺伝性腫瘍症候群に随伴する胃癌を診断する必要がある。本稿で取り上げる遺伝性びまん型胃癌の診断は今までは本邦からの報告は少なかったが、その初期像を知ることにより今後診断される症例が増加する可能性がある。
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