特集 消化管感染症のすべて
消化管感染症の病理診断の基本知識
近藤 篤史
1
,
猪狩 亨
1国立国際医療研究センター病院 中央検査部門臨床病理室
キーワード:
カンジダ症-口腔
,
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
スピロヘータ感染症
,
胃疾患
,
消化管疾患
,
感染
,
サイトメガロウイルス感染症
,
肛門疾患
,
食道炎
,
腸疾患
,
単純ヘルペス
,
パピローマウイルス感染症
Keyword:
Anus Diseases
,
Candidiasis, Oral
,
Cytomegalovirus Infections
,
Herpes Simplex
,
Stomach Diseases
,
Infections
,
Esophagitis
,
Gastrointestinal Diseases
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Intestinal Diseases
,
Spirochaetales Infections
,
Papillomavirus Infections
pp.18-23
発行日 2019年10月20日
Published Date 2019/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020053990
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消化管には多種多様な感染症が生じうるが、部位により内部環境は全く異なり、好発する感染症も異なる。感染に伴い組織には非特異的な炎症像がみられることが多いが、肉芽腫や好酸球浸潤などの特徴的な組織変化をきたすことがあり、腫瘍性変化をきたすものもある。病理組織学的検査では各感染症について特殊染色、免疫染色を用いて菌体を証明したり、その感染症に伴う特徴的な組織像を参考にして診断を行う。ただし、病理診断が感染症の確定診断となりえない例が多く、最終的には培養検査、PCRなどの各種検査の結果を加味し確定する。本稿では、各臓器別に代表的な感染症の病理組織像を示すとともに、感染症としばしば鑑別上問題となる疾患についても触れる。また、消化管感染症の一部には性行為感染症としての側面もあり、その代表疾患についても記載する。
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