特集 食道の炎症を視る
総論 食道炎症性疾患の病理
河内 洋
1
,
中野 薫
,
立石 陽子
1がん研究会有明病院 病理部
キーワード:
炎症
,
サイトメガロウイルス感染症
,
食道炎
,
食道炎-逆流性
,
真菌症
,
単純ヘルペス
,
食道炎-好酸球性
Keyword:
Cytomegalovirus Infections
,
Inflammation
,
Herpes Simplex
,
Mycoses
,
Esophagitis
,
Esophagitis, Peptic
,
Eosinophilic Esophagitis
pp.1132-1140
発行日 2019年8月25日
Published Date 2019/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2019338458
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食道炎症性疾患の病理について、総論的に概説する。化学的因子、物理的因子、病原微生物、アレルギー反応や全身性疾患に伴うもの、などの成因による分類とともに、好発部位、分布、病変の主座(多くは粘膜だが深部に主座があるものもある)の理解も鑑別診断に有用である。病理学的には、特異的所見を呈するもの(HSV、CMV、カンジダなどの感染症)、特徴的所見を呈するもの(逆流性食道炎など)、非特異的炎症にとどまるもの(薬剤性食道炎など)などがあり、各疾患の病理所見を理解しながら、臨床情報や内視鏡所見とあわせて診断に至ることが重要である。食道炎症性疾患の診断のためには、臨床医と病理医の円滑なコミュニケーションが欠かせない。
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