特集 日常診療に役立つ小児画像診断のコツ
単純X線撮影 胸部単純X線写真の読影のポイント とくに新生児・乳幼児での注意点
森田 有香
1
,
野澤 久美子
1神奈川県立こども医療センター 放射線科
キーワード:
異物
,
胸腺
,
胸部X線診断
,
肺疾患
,
気道内誤嚥
,
放射線不透過
Keyword:
Foreign Bodies
,
Lung Diseases
,
Radiography, Thoracic
,
Thymus Gland
,
Respiratory Aspiration
pp.1362-1368
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2022011591
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<Key Points>(1)小児、とくに新生児や乳幼児では、吸気の程度や体位により肺の透過性や縦隔構造の形に影響が及ぶことがあるため、読影の際には注意を要する。(2)胸腺は、さまざまな大きさや形を示し、病的か否か判断に悩むことが少なくないが、胸腺は隣接構造を圧排しないという原則を理解することが鑑別するうえで重要である。また吸気不足で判断が難しい場合には再撮影を行うのがよい。(3)乳幼児では気道閉塞を生じやすく、一見きれいな(透過性のよい)肺が病変であることもある。気道異物の診断には、呼気撮影を追加してair trappingの有無を評価することが有用である。
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