特集 小児で経験する「血液の異常」-血液疾患の鑑別とトピックス
各論:白血球の異常 リンパ球異常による原発性免疫不全症
満生 紀子
1
,
今井 耕輔
1東京医科歯科大学 発生発達病態学分野
キーワード:
鑑別診断
,
白血球障害
,
リンパ球サブセット
,
遺伝学的検査
,
複合型免疫不全症-X連鎖性
,
原発性免疫不全症
,
X連鎖性無ガンマグロブリン血症
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Leukocyte Disorders
,
Genetic Testing
,
Lymphocyte Subsets
,
Primary Immunodeficiency Diseases
,
X-Linked Combined Immunodeficiency Diseases
,
Bruton Type Agammaglobulinemia
pp.1103-1107
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021295261
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<Key Points>(1)リンパ球の異常による免疫不全症として、T細胞の異常による複合免疫不全症、B細胞の異常による抗体産生不全症がある。(2)PIDを疑った際には、診断のための4段階検査に沿って、問診・診察に加えて、血算やTREC/KREC、リンパ球サブセット解析、IgG/A/M/Eなどを検査し鑑別を進める。(3)SCIDは乳児期に重篤な感染症に罹患し、新生児スクリーニングによる早期診断と造血細胞移植による早期根治が重要な疾患である。(4)免疫調節異常症は自己免疫学的な機序による病態が主症状としてみられる場合もあり、免疫不全に対する治療に加えて、免疫抑制薬などの治療を要する。
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