症例
サルモネラ腸炎罹患後に発症した反応性関節炎の1例
水谷 陽貴
1
,
千代田 瞳
,
野崎 博司
,
酒井 喜規
,
水谷 公美
,
伊藤 祥絵
,
伊藤 早苗
,
松岡 佐知
,
武田 将典
,
木村 量子
,
西川 和夫
,
長谷川 正幸
1あいち小児保健医療総合センター 総合診療科
キーワード:
Acetaminophen
,
Ceftriaxone
,
Ibuprofen
,
サルモネラ感染症
,
足趾関節
,
手指関節
,
腸炎
,
HLA-B27抗原
,
関節炎-反応性
,
Celecoxib
Keyword:
Celecoxib
,
Ibuprofen
,
Finger Joint
,
Ceftriaxone
,
Arthritis, Reactive
,
HLA-B27 Antigen
,
Enterocolitis
,
Toe Joint
,
Acetaminophen
,
Salmonella Infections
pp.1696-1700
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020041551
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9歳女児。腹痛を主訴とした。4日前より腹痛と水様便が出現し、感染性胃腸炎として加療されたが、腹痛が増強したため救急外来を受診した。入院後、腹痛は自然軽快して発熱なく経過したが、入院3日目に38.5℃の発熱と両足関節周囲の痛みが出現し、入院4日目には両上肢の近位指節関節を中心に発赤、腫脹と可動域制限を認めた。非ステロイド性抗炎症薬の効果は良好で、経過中に腱付着部炎を認めたが、関節破壊を示唆する所見はなく、また、血液検査所見でRF陰性、抗CCP抗体陰性、HLA-B27陽性を呈し、便培養でサルモネラO4群が検出されたほか、サルモネラ腸炎罹患後に関節炎を発症した病歴などから総合的に反応性関節炎と診断した。本症例は対称性多関節炎を示し、若年性特発性関節炎多関節型との鑑別に苦慮したが、便培養とHLAタイピング検査により診断できた。
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