特集 神経線維腫症1型(Recklinghausen病)の病態と治療:小児外科医のかかわり・役割
気道を圧迫する頸部から縦隔にかけての神経線維腫に対する減圧手術
田原 和典
1
,
金森 豊
1国立成育医療研究センター 臓器・運動器病態外科部外科
キーワード:
気道疾患
,
病的狭窄
,
縦隔腫瘍
,
神経線維腫
,
頭頸部腫瘍
,
カフェオレ斑
,
外科的減圧
,
細胞減量手術
,
胸部CT
Keyword:
Decompression, Surgical
,
Neurofibroma
,
Head and Neck Neoplasms
,
Respiratory Tract Diseases
,
Constriction, Pathologic
,
Cafe-au-Lait Spots
,
Mediastinal Neoplasms
,
Cytoreduction Surgical Procedures
pp.1215-1219
発行日 2019年12月25日
Published Date 2019/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2020178313
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症例1(9歳女児)、症例2(11歳男児)、症例3(7歳女児)。3症例も頸胸部境界領域の腫瘤性病変増大による気道狭窄症状が進行し、準緊急的に減圧手術が必要と判断された。画像所見および生検の結果、いずれも頸部から縦隔にかけての神経線維腫と診断され、気道と胸郭出口での気道狭窄解除を目的とした減圧手術を行った。術後は全例で気道圧排症状が軽減されたが、症例2と症例3では術後に残存腫瘍の増大が認められた。特に症例3は術後1ヵ月で腫瘍の急速な再増大を認め、呼吸困難症状が増悪し、術後5ヵ月で死亡した。症例3の病理所見では症例1、症例2でみられた神経線維腫の所見に加え、神経線維腫の悪性転化が確認された。
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