特集 神経線維腫症1型(Recklinghausen病)の病態と治療:小児外科医のかかわり・役割
骨盤内原発神経線維腫 4症例のその後
後藤 隆文
1
,
岩村 喜信
,
中原 康雄
,
仲田 惣一
,
花木 祥二朗
,
人見 浩介
1国立病院機構岡山医療センター 小児外科
キーワード:
腫瘍細胞形質転換
,
縦隔腫瘍
,
腫瘍-多発性原発
,
神経鞘腫
,
神経線維腫
,
人工肛門造設術
,
脳腫瘍
,
末梢神経系腫瘍
,
禁制型代用膀胱
,
骨盤内腫瘍
,
致死的転帰
Keyword:
Brain Neoplasms
,
Neurofibroma
,
Cell Transformation, Neoplastic
,
Urinary Reservoirs, Continent
,
Fatal Outcome
,
Pelvic Neoplasms
,
Peripheral Nervous System Neoplasms
,
Neoplasms, Multiple Primary
,
Mediastinal Neoplasms
,
Neurilemmoma
pp.1220-1223
発行日 2019年12月25日
Published Date 2019/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2020178314
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症例1(9歳男児)。3歳時に臀部の神経線維腫症1型(本症)を発症し、今回、骨盤内から臀部に進展したMPNST(悪性末梢神経鞘腫瘍)の部分摘出と化学療法・放射線療法を行ったが効果なく、約6ヵ月で死亡した。症例2(10歳女児)。8歳時より骨盤内に広範な本症を認め、今回、腎機能障害が進行し膀胱全摘、代用膀胱造設、腫瘍部分摘出術を施行した。12歳時に脊椎管の腫瘍摘出を行ったが、神経症状は増悪傾向にあり、20歳時に死亡した。症例3(8歳女児)。骨盤内に本症を認め、10歳時に膀胱全摘、代用膀胱造設、腫瘍部分摘出術、S状結腸人工肛門を造設した。その後、14~31歳までに5回の手術を行い、32歳の現在、生存中である。症例4(2歳男児)。後頭部~項部に本症を認め、8歳時に右後頸部腫瘤の部分摘出、10歳時に縦隔腫瘤を摘出するも腫瘍は増大し、25歳時に腫瘍による呼吸障害などで死亡した。
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