特集 小児膵疾患に対する最新の治療
先天性高インスリン血症最新の診療 膵頭部病変に対する局所切除
大畠 雅之
1
1高知大学病院小児外科
キーワード:
膵切除
,
腹腔鏡法
,
低出生体重児
,
高インスリン症-先天性
,
陽電子放射型断層撮影
,
Fluorodopa F 18
Keyword:
Infant, Low Birth Weight
,
Laparoscopy
,
Pancreatectomy
,
Congenital Hyperinsulinism
,
Positron-Emission Tomography
,
Fluorodopa F 18
pp.594-597
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019347636
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生後3ヵ月、男児。PHHI(持続性高インスリン血性低血糖症)の膵頭部病変に対し腹腔鏡下膵頭部局所切除術が行われた。腹腔鏡による観察では病変部を確認できず、開腹手術に移行しても、術中の触診、術中超音波では病変が指摘されなかった。だが、生後2ヵ月目に行われた18F-DOPA PET診断に基づき膵尾部を温存した膵頭部切除が施行された。術後解凍固定標本では膵頭部を中心としたdiffuse typeのnesidioblastosisが考えられた。術後2年の腹部超音波では膵尾部に軽度の萎縮を認めたが、膵管の拡張像はなく、臨床的に血糖値は正常に推移している。
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