特集 小児膵疾患に対する最新の治療
先天性高インスリン血症最新の診療 日本の先天性高インスリン血症に対する外科治療の現状 全国調査の結果から
金森 豊
1
,
渡辺 稔彦
,
依藤 亨
,
増江 道哉
,
佐々木 英之
,
仁尾 正記
1国立成育医療研究センター 臓器・運動器病態外科部外科
キーワード:
膵切除
,
高インスリン症-先天性
,
陽電子放射型断層撮影
,
調査と質問紙法
,
Fluorodopa F 18
Keyword:
Surveys and Questionnaires
,
Pancreatectomy
,
Congenital Hyperinsulinism
,
Positron-Emission Tomography
,
Fluorodopa F 18
pp.559-563
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019347632
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2000年~2017年の全国調査データより得られた先天性高インスリン血症14例(男児10例、女児4例、平均年齢4.9歳)について検討した。遺伝子検索では13例で明らかな遺伝子変異を父由来アレルに認め、うちABCC8遺伝子変異が10例、KCNJ11遺伝子変異が3例であった。全例で術前に18F-DOPA PETを施行され、うち12例は限局性病変(頭部6例、頭・体部1例、体・尾部2例、体部3例)と診断され手術治療となった。他の2例はび漫型、病変検出なしとそれぞれ診断され、いずれもASVS検査にて限局型と最終診断され手術となった。手術時年齢は平均8.7ヵ月で、最終的に13例は術後血糖値が安定したが、1例は術後低血糖が遷延し、保存的治療が継続されていた。
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