特集 小児膵疾患に対する最新の治療
先天性高インスリン血症最新の診療 膵頭部病変に対する膵頭部切除術 局所型先天性高インスリン血症における病変部完全切除のための工夫
矢本 真也
1
,
福本 弘二
,
高橋 俊明
,
三宅 啓
,
仲谷 健吾
,
野村 明芳
,
関岡 明憲
,
山田 豊
,
岩淵 英人
,
浜崎 豊
,
小山 雅司
,
漆原 直人
1静岡県立こども病院 小児外科
キーワード:
局所解剖学
,
術中期
,
膵切除
,
生検
,
高インスリン症-先天性
,
PET-CT検査
,
Fluorodopa F 18
Keyword:
Biopsy
,
Intraoperative Period
,
Positron Emission Tomography Computed Tomography
,
Pancreatectomy
,
Anatomy, Regional
,
Congenital Hyperinsulinism
,
Fluorodopa F 18
pp.587-593
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019347635
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生後6ヵ月、女児。CHI(先天性高インスリン血症)の膵頭部病変に対しDpPHR(十二指腸温存膵頭部切除術)が行われた。術中の視診では病変部の判別は困難であったが、十二指腸近傍の膵頭部を切除すると血糖の上昇を認め、病理診断にて病変部であることが確認された。膵頭部を摘出後、膵空腸吻合、Roux-en-Y再建、胆嚢瘻造設を行った。術後は血糖値が安定し、術後1ヵ月で胆嚢瘻を抜去し退院となった。術後3年現在、低血糖は認めず、経過良好である。
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