特集 新生児外科疾患の精神・身体発育
新生児外科治療が精神発達および心理社会的発達に及ぼす影響
窪田 昭男
1
,
山本 悦代
,
山川 咲子
,
平野 慎也
,
小杉 恵
1月山チャイルドケアクリニック
キーワード:
Wechsler知能検査
,
質問紙法
,
小児の発達
,
食道閉鎖症
,
新生児疾患
,
ストレス障害-心的外傷後
,
生活の質
,
知的障害
,
入院期間
,
母
,
後向き研究
,
医療的ケア
,
横隔膜ヘルニア-先天性
,
直腸肛門奇形
,
外科的侵襲
,
新生児外科
,
知能指数
Keyword:
Child Development
,
Wechsler Scales
,
Stress Disorders, Post-Traumatic
,
Mothers
,
Intellectual Disability
,
Esophageal Atresia
,
Infant, Newborn, Diseases
,
Anorectal Malformations
,
Retrospective Studies
,
Length of Stay
,
Quality of Life
,
Hernias, Diaphragmatic, Congenital
pp.5-10
発行日 2019年1月25日
Published Date 2019/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019141541
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新生児期に外科治療を受け学齢期に至った子供と母親を対象に、子供に対し知能テスト(WISC-III)を行い、IQ70未満を精神発達遅滞(MR)とした。また、child behavior checklist(T得点)、Kid-KINDL質問用紙(QOL)で評価した。母親に対してはWHOQOL質問用紙(QOL)、The Impact of Event Scale-Revised(心的外傷後ストレス障害:PTSD得点)で評価した。その結果、MRの発生頻度は21%であった。IQ(全検査)は初回入院期間と有意な負の相関を示し、言語性IQは初回入院期間・手術回数と有意な負の相関を示した。子供のQOLは本人のT得点と有意な負の相関を示し、母親のQOLと有意な正の相関を示した。母親のPTSD得点は子供のQOLと有意な負の相関を示し、子供のT得点と有意な正の相関を示した。母親のPTSD得点は子供の入院回数・経済的負担感と有意な正の相関を示し、配偶者からの支援に対する満足感と有意な負の相関を示した。
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