特集 新生児外科疾患の精神・身体発育
先天性横隔膜ヘルニアにおける中・長期的な精神運動発達
千馬 耕亮
1
,
田中 裕次郎
,
城田 千代栄
,
田井中 貴久
,
横田 一樹
,
大島 一夫
,
牧田 智
,
田中 智子
,
谷 有希子
,
内田 広夫
1名古屋大学 大学院医学系研究科小児外科学
キーワード:
回帰分析
,
出生体重
,
発達障害
,
精神運動障害
,
知的障害
,
新生児ICU
,
後向き研究
,
ECMO
,
横隔膜ヘルニア-先天性
,
発達検査
Keyword:
Birth Weight
,
Developmental Disabilities
,
Extracorporeal Membrane Oxygenation
,
Intensive Care Units, Neonatal
,
Intellectual Disability
,
Regression Analysis
,
Retrospective Studies
,
Psychomotor Disorders
,
Hernias, Diaphragmatic, Congenital
pp.25-30
発行日 2019年1月25日
Published Date 2019/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019141545
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
先天性横隔膜ヘルニア(CDH)の小児94例を対象に、治療、生存率、精神運動発達を電子カルテを用いて後方視的に検討した。精神運動発達は新版K式発達検査2001のDQ値で評価した。その結果、CDHと胎児診断されていたのは77例(81.9%)で、うち8例が18トリソミーなどの染色体異常や心奇形のため治療を行うことなく死亡した。体外式膜型人工肺(ECMO)を行ったのは16例で、うち4例がECMOを離脱できず死亡した。ECMOを行わなかったのは70例で、うち4例が腎不全などで死亡した。1.5歳時に生存していたのは75例で、3歳時に生存していたのは64例であった。ECMO施行群は非施行群に比べ1.5歳時のDQ値85未満の症例が有意に多かった。1.5歳時と3歳時のDQ値に関して、出生体重、Apgar Score5分値、ECMOを行った時間、手術時の日齢で多変量解析を行ったところ、3歳時のDQ値と手術時の日齢に有意な関連を認めた。
Copyright© 2019 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.