連載
生後早期に肺出血をきたした正期産児の臨床的検討
森田 駿
1
,
江頭 政和
,
荻原 俊
,
川崎 祥平
,
七條 了宣
,
宮村 文弥
,
水上 朋子
,
江頭 智子
,
高柳 俊光
1国立病院機構佐賀病院 総合周産期母子医療センター小児科
キーワード:
Catecholamines
,
血漿
,
呼吸障害
,
人工呼吸
,
新生児疾患
,
気管内挿管法
,
肺サーファクタント
,
一酸化窒素
,
後向き研究
,
治療成績
,
肺出血
,
正期産
,
新鮮凍結血漿
Keyword:
Intubation, Intratracheal
,
Infant, Newborn, Diseases
,
Retrospective Studies
,
Respiration Disorders
,
Respiration, Artificial
,
Pulmonary Surfactants
,
Catecholamines
,
Treatment Outcome
,
Plasma
,
Plasma
,
Nitric Oxide
,
Term Birth
pp.240-244
発行日 2019年2月10日
Published Date 2019/2/10
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2019143286
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
最近10年間に出生後早期の呼吸障害にて搬送され、新生児肺出血と診断された正期産新生児8症例の臨床像を後方視的に検討した。全例、重篤な新生児仮死や敗血症、大量の左右短絡をきたす先天性心疾患や左心不全、明らかな血液凝固異常などの存在は否定的であり、いずれも入院時の呼吸障害は重篤であったが、呼吸障害の改善は極めて速やかで転帰も極めて良好であった。今回の病態は分娩周辺の肺微小循環確立の過程における重篤な適応障害の可能性が推測され、退院時の最終評価では8例中7例において新生児一過性多呼吸が肺出血のpredisposing factorと判断された。
Copyright© 2019 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.