特集 加齢と造血
1.老化と造血幹細胞
田久保圭誉
1
Keiyo Takubo
1
1国立研究開発法人国立国際医療研究センター研究所 生体恒常性プロジェクト プロジェクト長
pp.1563-1568
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.20837/52018111563
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
個体老化においては,近年,幹細胞とその近傍の微小環境(ニッチ)の加齢変化―ステムセルエイジング―を切り口にした研究がクローズアップされている。ステムセルエイジングは幹細胞の数と質を変化させて,その結果,臓器の恒常性に変容をもたらし,加齢形質や加齢関連疾患の原因となる。本稿では,ステムセルエイジングの個体老化研究における位置づけと,造血幹細胞エイジングの分子機構についての近年の進歩について概説する。