特集 血漿交換療法
1.血漿交換の基礎
大久保淳
1
,
岡戸丈和
2
Atsushi Ohkubo
1
,
Tomokazu Okado
2
1東京医科歯科大学医学部附属病院 MEセンター副技師長
2東京医科歯科大学医学部附属病院 血液浄化療法部 部長
pp.1441-1448
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.20837/52018101441
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Plasmapheresisとは“血漿のすべてあるいはその一部を分離し除去する”ことを意味する。アフェレシス療法で除去したい物質は,IgGやIgA,IgM領域にある自己抗体や,炎症性サイトカインなどである。しかし完全なふるい分けは難しく,体内に必要な物質(Albや凝固因子)も同時に除去されてしまう。Plasmapheresisでは,使用する膜型血漿分離器の篩係数と除去したい標的物質の分子量などを理解することが重要である。アフェレシス療法を安全に施行するためには,各療法や各置換液の一長一短を十分に理解し,riskとbenefitの両方を考慮した,最適な治療を選択する必要がある。