特集 わが国の血液事業 ~現状と将来展望~
2.医療政策の変革と血液事業
河原和夫
1
,
菅河真紀子
2
Kazuo Kawahara
1
,
Makiko Sugawa
2
1東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 医歯学系専攻 環境社会医歯学講座 政策科学分野 教授
2東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 医歯学系専攻 環境社会医歯学講座 政策科学分野 特任助教
pp.667-671
発行日 2017年4月30日
Published Date 2017/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201705031
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地域医療構想に基づき2025年を視野に入れた診療機能に応じた病床の種別化,血液製剤をめぐる診療報酬の改変,さらに人口構成の変化や輸血医療の進歩により,血液事業は変革を強いられている。こうした社会環境の変化を見据えて,将来の血液事業の展開について考察した。医療制度の変革や輸血医療の進歩による輸血量や血液製剤の供給量の減少,そして献血者の減少は血液事業自体の規模の縮小が必要なことを意味している。日本赤十字社の事業規模の再考など,血液事業の量的・質的変化が求められている。
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