Topics「身近な話題・世界の話題」(150)
血友病治療の新展開 -RNAiによるアンチトロンビン抑制-
鈴木伸明
1
Nobuaki Suzuki
1
1名古屋大学医学部附属病院 輸血部 助教
pp.1146-1150
発行日 2016年7月30日
Published Date 2016/7/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201608092
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血友病患者の予後は凝固因子製剤の品質向上を背景に,この数十年で飛躍的に向上した。凝固因子製剤は半減期延長型製剤の登場など,現在も進化を続けているが,遺伝子治療や,抗体医薬による新しい治療戦略も臨床試験に進んでおり注目を浴びている。ここでは,RNA干渉技術を用いてアンチトロンビンを抑制し,凝固能を回復しようとする新治療戦略を紹介する。