特集 同種造血幹細胞移植の多様性:細胞ソースと血縁・非血縁
2.血縁者間HLAハプロ一致移植 4)成人臍帯血移植における細胞数とHLA適合性による臍帯血ユニット選択
小沼貴晶
1
Takaaki Konuma
1
1東京大学医科学研究所附属病院 血液腫瘍内科 助教
pp.705-710
発行日 2016年4月30日
Published Date 2016/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201605089
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臍帯血は,HLA一致血縁および非血縁ドナーが得られなかった場合の代替ドナーとして確立している。2016年2月末現在で本邦においては13,000例を超える臍帯血移植が実施されており,世界有数の臍帯血移植実施国となっている。体重あたりの細胞数が少ないことが最大の欠点とされる臍帯血移植において,欧米と異なり本邦では単一臍帯血ユニットを用いた移植でも比較的良好な成績が得られている。これまでの報告を参考にして,現時点における臍帯血ユニットの選択に関する知見について概説する。