特集 トロンボポエチン受容体作動薬の臨床応用 ~現況と展望~
4.化学療法後の血小板減少症
橋野聡
1
Satoshi Hashino
1
1北海道大学 保健センター センター長・教授
pp.225-231
発行日 2015年1月30日
Published Date 2015/1/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201502075
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
抗癌剤による化学療法後の骨髄抑制は,種々の程度で好中球減少症,貧血,そして血小板減少症をもたらす。その中でも血小板減少症に対しては,現時点では使用可能な造血因子がない。出血や重篤な血小板減少症に対しては輸血しか対処方法がないが,血液製剤の使用には様々な制約がある。化学療法後の血小板減少症に対するトロンボポイエチン受容体作動薬の使用に関しては,その有効性や安全性が多くの臨床試験で検討されており,今後,実地臨床への適応拡大が期待される。