特集 トロンボポエチン受容体作動薬の臨床応用 ~現況と展望~
3.慢性肝疾患
川口巧
1
,
鳥村拓司
2
Takumi Kawaguchi
1
,
Takuji Torimura
2
1久留米大学医学部 内科学講座 消化器内科部門 講師
2久留米大学医学部 内科学講座 消化器内科部門 主任教授
pp.217-224
発行日 2015年1月30日
Published Date 2015/1/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201502067
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血小板減少症は慢性肝疾患患者に高頻度に認められるだけでなく,インターフェロン治療や観血的治療の妨げとなる重要な合併症である。近年,本邦においてトロンボポエチン受容体作動薬が承認され,難治性慢性特発性血小板減少症に対して忍容性と血小板増加効果が認められている。慢性肝疾患は未だ適応外疾患であるが,本稿では血小板減少症を合併する慢性肝疾患患者を対象に,これまでに国内外で行われた臨床試験の結果や症例報告を基に,トロンボポエチン受容体作動薬の有効性と安全性について概説する。