特集 節外性リンパ腫
7.皮膚リンパ腫の標準治療と診療ガイドライン
菅谷誠
1
Makoto Sugaya
1
1東京大学大学院 医学系研究科 皮膚科学 准教授
pp.1579-1586
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.20837/52013111579
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原発性皮膚リンパ腫には多くの病型があり,予後判定や治療方針の決定には正確な診断が重要である。皮膚リンパ腫の多くがT細胞リンパ腫であり,おおむね進行が緩序である。皮膚のみに病変がある場合や経過が緩徐の場合は皮膚科的治療がメインとなり,治療抵抗性の場合やリンパ節や内臓に浸潤した場合は化学療法を検討する。若年者で予後不良が予測される場合,造血幹細胞移植を考慮する。患者の年齢,臨床像,組織,治療歴,合併症,人生観など様々なことを考慮し,目の前の症例を一期一会の精神で治療することが最も重要である。