特集 血球のトラフィッキング ~分子基盤から病態まで~
4.造血幹細胞移植における末梢血への幹細胞動員
内田直之
1
Naoyuki Uchida
1
1虎の門病院 血液内科 医長
pp.1401-1408
発行日 2013年9月30日
Published Date 2013/9/30
DOI https://doi.org/10.20837/52013101401
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
G-CSFによって末梢血中に動員された造血幹細胞が移植に用いられるようになって,30年弱が経過した。自家移植領域では骨髄に取って代わって久しく,同種移植領域でも骨髄と同等の幹細胞源になっている。今後,末梢血幹細胞移植の対象患者の増加が見込まれ,本邦でも非血縁ドナーからの末梢血幹細胞採取も始まっている。海外ではplerixaforが保険承認され,poor mobilizerでも十分量の幹細胞が動員できる可能性が示されており,本邦への早期導入が期待される。