特集 移植片対宿主病(GVHD)-病態解明と治療法の進歩-
序 ~GVHD予防・診断・治療の歩みと今後の課題~
宮村耕一
1
Koichi Miyamura
1
1日本赤十字社 名古屋第一赤十字病院 血液内科 部長
pp.487-492
発行日 2018年3月30日
Published Date 2018/3/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201804487
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移植片対宿主病(GVHD)の病態への分子生物学的な理解が進むとともに,それをターゲットとした多くの新薬の臨床研究が世界中で進みつつある。これらの新薬を安全にわが国の患者に届けるためには,新薬の評価を正確にできるシステムが本邦にあること,評価され市販された薬を適切に使用できる現場の臨床体制が整うことが必要である。本特集では,半世紀近くのGVHDを取り巻く情勢を俯瞰後,病態の理解と分子標的療法の新しい展開,新薬の評価に必須の診断・治療効果判定基準ならびに診療体制の標準化について,本邦のエキスパートに執筆していただき,現在の状況と将来への展望を理解していただけるよう企画した。