特集 血球貪食症候群の病態と診療の新展開
序 ~血球貪食症候群の最新知見~
安友康二
1
Koji Yasutomo
1
1徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部 生体防御医学分野 教授
pp.17-20
発行日 2012年12月30日
Published Date 2012/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201301017
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血球貪食症候群は多様な原因によって発症する疾患群の総称であり,急速に進行するために早期診断の後に適切な治療が施されないと死に至る疾病である。近年の家族性血球貪食症候群のゲノム解析研究により,血球貪食症候群の原因となる分子ネットワークが明らかになりつつあり,早期診断法の開発や治療法の標準化を目指した研究成果も蓄積してきている。今後は,血球貪食症候群の発症機構の分子基盤をさらに詳細に理解することと,その知見を基盤とした新たな診断・治療法の開発が期待される。