Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
運動器の中でも骨格筋はその質と量いずれにおいても可塑性に富んだ臓器である。筋疾患においては,筋の量が減少するとともに質的変化(機能的変化)をきたしてパフォーマンスは低下する。顕著な筋萎縮は運動器不全症の一因であると同時に,とくに高齢者においては様々な内科的合併症のリスクを高める。超高齢化社会に向かうにあたり,従来の筋疾患カテゴリーとともに,様々な原因による筋萎縮に対しても領域横断的に取り組む必要がある。近年,骨格筋萎縮の分子基盤が解明されつつあり筋萎縮治療法開発の機運が高まっている。一方,最近,骨格筋が代謝系などと密接な相互連関のもとに生体を制御している実態が浮かび上がっており,骨格筋生物学は生体恒常性の理解に重要であるとともに,運動器以外の疾患治療にも展開される勢いである。
There are a variety of different skeletal muscle diseases, each of which carries its own unique set of symptoms. One of the most common characteristics affecting the skeletal muscles is muscular atrophy. Indeed, muscle atrophy occurs under a variety of pathologyical conditions, including sarcopenia, glucocortcoid treatment. Recently, its underlying molecular has been intensively studied and novel therapy is being developed.