特集 アレルギー疾患の将来展望 ~発症率の推移から望ましい治療薬の今後など~
Ⅱ.新規薬剤の登場とその位置づけ
5.アレルギー性鼻炎
飯沼智久
1
,
岡本美孝
2
Tomohisa Iinuma
1
,
Yoshitaka Okamoto
2
1千葉大学医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科助教
2千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学教授
pp.1312-1318
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/32018101312
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アレルギー性鼻炎はⅠ型アレルギー疾患であり,IgE(immunoglobulin E)依存性の疾患である。現在最も頻用されている薬剤は抗ヒスタミン薬であり,近年,新規薬剤も登場している。ただし根治を目指すのであれば免疫療法が適している。新規の舌下免疫療法では錠剤が販売されており効果は高く,内服や点鼻薬による治療と同等かそれ以上の効果があるというメタアナリシスの結果も存在する。リコンビナントタンパクを用いた免疫療法も開発中であり,分子標的薬や開発中の薬剤の臨床展開に関しても併せて期待したい。