特集 アレルギーと脂質メディエーター アップデート
Ⅲ.皮膚疾患と脂質メディエーター
本田哲也
1
,
椛島健治
2
Tetsuya Honda
1
,
Kenji Kabashima
2
1京都大学大学院医学研究科皮膚科学教室講師
2京都大学大学院医学研究科皮膚科学教室教授
pp.326-333
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201803326
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脂質メディエーターは,生体恒常性維持だけではなく,様々な疾患の発症や制御に重要な役割を果たしている可能性が示唆されている。皮膚疾患においては,アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などの慢性皮膚炎症性疾患の病変部で脂質メディエーターが上昇していることが知られており,病態への関与が研究されてきた。本稿では,アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などの皮膚免疫疾患における脂質メディエーターの役割とその治療応用への可能性について,脂質メディエーターの中でもプロスタグランジン,ロイコトリエンについて焦点を当て,最近の知見を解説する。