アレルギー疾患に対する生物学的製剤
Ⅰ.皮膚科 4.乾癬-皮疹に対する生物学的製剤の効果とその位置づけ
多田弥生
1
Yayoi Tada
1
1帝京大学医学部皮膚科学講座主任教授
pp.1610-1617
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201712040
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2010年にインフリキシマブが乾癬に対して使える最初の生物学的製剤として本邦に登場して以来,TNF阻害剤,IL-12/23阻害剤,IL-17A阻害剤,IL-17受容体A阻害剤からなる合計6種類が現在乾癬に使用可能である。生物学的製剤導入1年後には中等症から重症の乾癬患者の半数以上で皮疹がすべて消失するといった製剤もでてきており,乾癬診療は劇的に変化している。今後は生物学的製剤によって寛解導入したのち,生物学的製剤以外の治療選択肢も含めて,どのように寛解維持していくかの方法論の検討も始まるように思われる。