特集 気道の炎症をめぐって
Ⅹ.気道炎症の非侵襲的評価法
鳥山碧
1
,
玉置淳
2
Midori Toriyama
1
,
Jun Tamaoki
2
1東京女子医科大学内科学第一講座
2東京女子医科大学内科学第一講座主任教授
pp.512-520
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201704090
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気管支喘息をはじめとする炎症性気道疾患において,気道から直接の情報を得ることは,病態の解明や疾患の診断および治療をする上で必要不可欠なものである。近年,気管支鏡検査による気管支粘膜・肺生検や気管支肺胞洗浄液から気道炎症を反映する検体の採取が可能になり,喘息の病態解明が飛躍的に発展した。しかし,気管支鏡検査は患者への負担が大きく,経時的に繰り返し施行するには不適当な検査である。そこで簡便性に優れ,再現性があり,安全かつ経済的な気道炎症の非侵襲的評価方法の開発・普及が期待されている。