特集 痒みのメカニズム2016
Ⅵ.痒みの評価法
石氏陽三
1
Yozo Ishiuji
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座講師
pp.1224-1228
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201609048
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かゆみは,主観的かつ多面的な症状であるため,正確に評価することは困難である。しかし,病状の把握,治療効果の判定や治療法進歩のために,正確なかゆみの評価は不可欠である。その主な評価方法は,かゆみの強度を数値化したものや質問票などによる質の評価が代表的である。また,ビデオカメラなどによる掻破行動そのものの評価も有用である。さらに脳機能画像検査によりかゆみ知覚時の脳内活動の評価も試みられている。今後,さらなるかゆみの国際的な統一基準の実現や包括的な質問票等,簡便で正確な評価方法の確立が期待されている。