連載 記憶に残る症例(29)
小児喘息に息切れ症候群を合併した1例
佐野靖之
1
Yasuyuki Sano
1
1東京アレルギー・喘息研究所 所長/佐野虎ノ門クリニック 院長
pp.1137-1141
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201608095
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10歳の頃より息苦しさがあって酸素を吸いたいと訴えていた小児喘息+息切れ症候群の1例を提示する。12歳の時に当院初診したがFEV1.0は正常予測の65%と低値を示し,PvO2も78.6 torrと高く,だるく,疲れ易い状態が続いたため,安静の保持や通信制高校に通うなどして身体にかかる負担を軽減することによって次第に元気となった。現在21歳となり,米国の大学3年生となって症状も安定し,何とか治療に成功した1症例を提示する。