連載 記憶に残る症例(26)
リウマチ性血管炎の1例で認められた関節外侵襲を示唆する所見
板東優太
1
,
猪熊茂子
2
Yuta Bando
1
,
Shigeko Inokuma
2
1千葉中央メディカルセンター内科
2千葉中央メディカルセンターアレルギー疾患リウマチ科部
pp.566-570
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201604092
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65歳男性,関節リウマチで当院リウマチ科に通院中の患者。左下垂足で圧迫による左腓骨神経麻痺と診断されていたが,増悪して予約外に受診した。男性,RF高値,炎症反応高いが関節症状はなし,ANA陽性,腎障害なしでβ2ミクログロブリン高値などの点において関節リウマチとしては非典型的であった。関節外侵襲である指尖梗塞に着目し,リウマチ性血管炎と診断。早期治療により,ステロイド単剤で左足の運動機能は劇的に改善され,緩解を得た1例である。